ドゥラモット・ブリュット・ブラン・ド・ブラン・ミレジメ 2007 

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ドゥラモットのブラン・ド・ブラン、ミレジメ2007。
10年熟成の深みを堪能できます!

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あの”サロン”の姉妹メゾン

1760年、フランソワ・ドゥラモットにより設立されたシャンパーニュ・メゾン。
250年以上の歴史が紡がれていますが、ランソン家に経営権が移ったときには、
ランソン・ペール・エ・フィスとして、ドゥラモットの名が消えていた時代もありました。

マリー・ルイーズ・ランソンがノナンクール家に嫁ぎましたが、
ランソン家を継ぐ権利のなかったマリー・ルイーズはドゥラモットを手にします。
この時代にドゥラモットの名前は復活、1924年には息子のシャルルが運営に乗り出します。

その後、本拠をランスから今のコート・デ・ブランに移しシャルドネに特化。
1938年、ノナンクール家は後継者のいなかったローラン・ペリエを買収。
こちらも息子のベルナールが経営し、1988年にはシャルルがドゥラモットを
ローラン・ペリエに売却します。

一方、”サロン”はというと、一介のシャンパーニュ好きであったウジェーヌ・エメ・サロン
により1911年に設立されたシャンパーニュ・メゾン。

アッサンブラージュこそ王道であり真髄であるシャンパーニュ。
サロンは、ル・メニル・シュール・オジェ村のシャルドネのみを用いるという、シャンパーニュとしては異彩を放つ存在となり、パリの社交場である「マキシム」で振る舞われました。

サロンは独特の哲学に基づき、ブドウの良い年だけにしか造られません。
コート・デ・ブランのル・メニル・シュール・オジェ村のグラン・クリュのブドウ
のみが使われますが、20世紀の100年の間に造られたヴィンテージはたったの37回のみ。
幻のシャンパーニュと言われる所以です。

ローラン・ペリエは、ドゥラモットを買収した6カ月後にサロンを買収。
同じコート・デ・ブラン地区にあるこの二つのメゾンが姉妹メゾンとなりました。
サロンが造られなかった年の契約ブドウは、ドゥラモットで使用されます。

ブラン・ド・ブランとは思えないふくよかさ

年末年始用にと用意しておいたミレジメ2007を開けてみました。

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色はキレイな黄金色。
ふわっと広がる香りは、ハニートーストのような蜜を感じるもの。

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グラスの底から連なる泡も見た目に美しいです。
口に含むと、きめ細やかな泡とともにきれいな酸とうま味が広がります。

ベタベタにリンゴリンゴしていないふくよかさのバランス加減は秀逸。
きれいな酸もしっかりとしていますが、よくあるような
酸っぱいだけのブラン・ド・ブランではありません。

ブラン・ド・ブランというと、スッキリさっぱりした印象がありませんか?
シャルドネだけが使われているので、少しボリューム感に乏しいきらいがあります。
しかし、ドゥラモットのブラン・ド・ブランは全くそんなことはありません。

そしてこの絶妙なバランス加減は、ドゥラモット、ブラン・ド・ブランのミレジメに、
4種類の村の性質の異なるシャルドネのブレンドの妙があります。
ル・メニル・シュール・オジェ、オジェ、アヴィーズの3つの村が30%ずつ、
残りの10%にクラマンという配合。

最もミネラル感があり固いル・メニル・シュール・オジェが核をなします。
オジェはもう少しソフトでル・メニル・シュール・オジェを和らげる効果があります。
アヴィーズはスモーキーでエレガントでありながらリッチさを併せ持ち、
クラマンは全てを兼ね備えたブドウで長期熟成に向きます。

この配合は25年間変わっていないとのこと。
この4種類の村のブドウのバランスが、ドゥラモット・ブラン・ド・ブランの
絶妙なうま味、酸味、華やかさ、上品さを表現しています。

変化を味わうためにもボトルがおススメ

以前、ワインバーでドゥラモットのブラン・ド・ブランをグラスでいただき、
とても美味しかったのですが、やはりボトルで飲む面白さは格別です。

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時間の経過とともに、より優しい甘みが広がっていきます。
ブラン・ド・ブランのスッキリ感とは思えない程の奥深いうま味が
このドゥラモットのポテンシャルを表しています。

最初の少し冷えた状態でのキリッとしたものから、
徐々に温度が上がってくるにつれて、香りもうま味も花開く表情の変化は、
一杯のグラスではわからない奥深さです。

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7年間の熟成を経て世に出されるブラン・ド・ブランのミレジメ。
この2007年はちょうど10年の熟成に入ったところでしょうか。

後半に行くにつれてどんどん広がりを見せる様は、
ようやく飲み頃を迎えつつあるのではないかと感じます。

ドゥラモット・ブリュット・ブラン・ド・ブラン・ミレジメ 2007。
この絶妙なうま味の世界に是非!!

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
サロンはなかなか口にすることは叶いませんが、
このドゥラモットであれば頑張れば手が届きます。
サロンの面影を感じながら、という楽しみもありますが、
ドゥラモット自体のポテンシャルも相当なものです!!

【週末の一日一新】
・ささみアボカドカツ
・セブンイレブン ベイクドチーズタルト
・ローソン ホットコーヒー
・からあげくん 北海道チーズ味
・ロビオラ
・福島天満宮

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