ベルンハルト・フーバー / ヴァイサーブルグンダー 2011

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シュペートブルグンダーでブルゴーニュ顔負けのドイツワインを造るベルンハルト・フーバー。今回は白ワイン、ヴァイサーブルグンダーを飲んでみました。

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フーバー醸造所

ドイツワインと言えば白ワインのイメージでしょうか。
昔のテレビCMで、「サントリー マドンナ」や猫のエチケットが印象的な「カッツ」など記憶に残っておられる方も多いのでは?

もちろんドイツの甘い白ワインは有名ですが、今回のベルンハルト・フーバーさんは、
非常に赤ワインが有名です。
フーバー醸造所の生産量の70%超が、シュペートブルグンダー(=ピノ・ノワール)による
赤ワインです。

私が最初にフーバーさんに出会ったのも1年ほど前、シュペートブルグンダーの赤ワインでした。

 

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・Bombacher Sommerhalde 2007

ドイツ語、読めないですよねぇ。。。
ボンバッハー・ゾンマーハルデと舌を噛みそうな名前です(笑)。

当時は、ピノ・ノワールの美味しさに気づき始めたところだったかと思いますが、
このドイツの赤ワインには驚きました。
本当に香り、味わいともにブルゴーニュのグラン・クリュと見まがう程の美味しさでした。
ドイツの赤ワインというイメージがなかったので、より衝撃的でしたね!

ちょっと脱線しました。。。

フーバー醸造所は、ベルンハルト・フーバーさんが研修生だった頃、13世紀の古文書を開いたところからスタートします。はるか昔、故郷のマルターティンゲン村がピノ・ノワールの一大名産地であったことが、その古文書には記されていたのです。

父親のヘルムートさんからブドウ園を引き継いでいたベルンハルトは、1987年に当時加盟していた協同組合を脱退。ブドウをワインの生産組合に売り渡すのではなく、自らの思いの詰まったワインを造るために、フーバー醸造所を設立しました。

場所はドイツのバーデン地方。ドイツでのワイン生産の最南端で、フランスとスイスの国境近くです。700年前にフランスのシトー派の僧侶が、ブルゴーニュに酷似したこの地にピノ・ノワールを伝えたとされています。

ベルンハルトは、高品質にこだわり、ブドウの収量も極限まで抑え、当時はバリック(小樽)での熟成も珍しかった時代、革新的な方法と情熱でワイン造りを進めていきます。

それから20年、彼の造るワインは世界で瞬く間に評判となり、称賛を浴びることとなります。
ドイツでこの様に素晴らしい赤ワインが造られるとは、世界もまた驚いたのです。

この様な偉業を成し遂げたベルンハルト・フーバーさんですが、2014年6月11日、惜しまれながら早すぎる生涯を終えることになります(享年55歳)。

現在は、ご子息のユリアーノ・フーバーさんが新当主となり経営にあたっています。

ヴァイサーブルグンダー

フーバー醸造所では、シュペートブルグンダー(=ピノ・ノワール)が有名ですが、白ワインも評価は高いようです。

今回は、ヴァイサーブルグンダー(=ピノ・ブラン)を使ったワインですので、このブドウの特徴を見ていきましょう。

ピノ・ブランはアルザス発症の地と言われているブドウで、ピノ・グリの変異種と言われています。アルザスやイタリアでは、スティルワインだけではなく、スパークリングワインを構成する品種でも有名です。

アルザスのスパークリング、クレマンダルザスなどの主原料になります。なお、イタリアではピノ・ビアンコと呼ばれます。ドイツではヴァイサーブルグンダーと呼ばれ、主に辛口のワインに仕上げられます。

白い花を思わせるフルーティーな香りが特徴的で、リンゴやハーブ、柑橘系な香りがするとともに、しっかりした酸、苦みもあり、コクのあるワインに仕上がります。

お料理にもあわせやすい旨口の白

色合いは程よい薄黄色、香りは柑橘系の少し抑え目なニュアンスでしょうか。
まだ、冷えていることもあり、香りが立ち上る感じではありません。

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飲んでみると、香り以上に濃厚な旨み、甘味がはっきりとしています。
辛口のワインですが、甘味(旨み)の感覚がコクを醸し出しているといっていいでしょう。

そして、口の中に広がる感覚は、確かにスパークリングワインのそれと似ています。
クレマンダルザスやヴァン・ムスーなどに使われているというのが、すごく実感できます。
若干、微発砲の様なプチプチ感も舌に感じました。

時間の経過と共に、香りも華やかに開いていきます。
白い花を思わせるフルーティーな香りが広がっていきます。

味わいは旨みがありしっかりしたボディなので、お料理も濃いめの味わいでも合いそうです。
この日はカレー風味のスパイスの効いた炒め物と合わせましたが、旨みと辛みが絶妙にマッチしており抜群でした。
逆に、あっさりしたお刺身などは、ワインに料理が負けてしまう様な気がします。

フーバーさんの白を飲んだのは初めてでしたが、やはり美味しかったです。
お手軽な価格帯のこのワインも、非常に高品質で安心して楽しめます。
フーバーさん、非常におススメの生産者です!!

※ヴィンテージ違いですが

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
10月に突入しましたが、雨がよく降りますし蒸し暑い毎日ですね。
今年も残すところ3カ月、目標の修正や、年内にやっておかねばならないこと、
片づけれるものから整理していきましょう。

【週末の一日一新】
・芥川賞受賞作
・アニエルドール
・ヴァイサーブルグンダー

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