シャトー・ボイド・カントナック 2003

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税理士が集まった忘年会でちょっといいマルゴーを開けてみました。
さすがに第3級のグラン・クリュだけあって素晴らしかったです!!

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マルゴー

マルゴー村といえば、第1級格付けのシャトーマルゴーが特に有名ですね。
ワインをあまりご存じない方でも、名前は知っているんじゃないでしょうか。

マルゴーのAOCを名乗れるのは、マルゴー村以外にカントナック村、スーサン村、
アルザック村、ラバルト村の5つの村のみです。

ジロンド河の左岸に位置するボルドー屈指の銘醸地、このオー・メドック地区の中では
一番南側に位置しています。

土壌は砂利が多く水はけが良いのが特徴。
ブドウの樹の根が、水を求めて地中深く張り巡らされることによって、
メドックの中でも女性的なワインとして、気品のある、エレガントで
やわらかさを持っているのが特徴です。

第1級格付けのマルゴーを筆頭として、第2級にはブラーヌ・カントナック、
ローザン・セグラなど5つ、第3級にはパルメなど10を数えるシャトーが、
第4級に3つ、第5級には2つ、合わせて21のシャトーが格付けされています。

シャトー・ボイド・カントナック

メドック第3級に格付けされているボイド・カントナック。
設立は1754年、アイルランド出身の羊毛商人であったジャック・ボイドが立ち上げました。

1860年にはカントナック・ブラウンに併合され、
長い間名前が消えていたシャトーでもあります。

1900年代に入り、隣であるシャトー・プージェを所有するギュメ家に
畑を所有されることになり、ボイド・カントナックの名前は復活しましたが、
品質が安定せず、低迷した時代を送っていました。

この頃はボイド・カントナックには施設としての醸造所がなかったため、
プージェで醸造、貯蔵されたワインをボイド・カントナックの名で販売していました。

”現代ボルドーの父”、ペイノー博士の指導を仰ぐことにより、
2000年以降品質が著しく向上。
低迷していた時期が長く、お手頃感のあった価格でしたが、
品質の向上とともに注目され、お値段も徐々に高騰してきています。

どっしりと、かつ、しなやかでエレガントな味わい

抜栓してもらい、コルクの状態も非常に良好。
久しぶりのボルドーのグラン・クリュ、心が躍ります!!

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香りは果実味、ハーブ香、鞣し皮的な香りが混在している複雑さ。
まだまだ広がっていくであろうポテンシャルを感じます。

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口に含むと、さすがのうま味が広がり余韻が長いです。
どっしりと濃厚ですが、やはり気品がありますね。
暑苦しさなど全く感じない、やわらかさとエレガントさを感じます。

やはりグラン・クリュは質感がいいですね。
カベルネ、メルロー、フラン、プティヴェルドの王道ボルドーブレンド。
骨格もしっかりと、ゆっくりと飲みたくなる懐の深さ。

濃いだけではなく、きれいさを備えているボルドー。
さすがにマルゴーらしいと納得する出来栄えです。

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時間を置くと、グラスからの芳香が更に増してきます。
やはり造りこんだワインはその香りも圧倒的!
ずっとこの香りを堪能しておきたくなる衝動に駆られましたね。

2003年は一般的に過熟といわれるヴィンテージですが、
そんなところは微塵も感じませんでした。
非常にリッチでエレガント、高い次元でバランスの取れたボルドーでした。

最近はブルゴーニュを飲むことが多かったですが、
やはりボルドーも忘れてはいけませんね!!

※ヴィンテージは違います

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【編集後記】
今週は寒さが後退していて、ホッとします(笑)。
週末のクリスマスも近づいてきて、なんだかあっという間に年越しになりそうですね。

【昨日の一日一新】
・民芸酒房 牧水

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