シャトー・ラ・グランド・クロット 2012

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秋の夜長にボルドーワイン、いい季節になってきました。
ミシェル・ロランが所有するリュサック・サン・テミリオンのシャトーです。

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リュサック・サン・テミリオン

ボルドー右岸、サン・テミリオン地区の北部に広がるサン・テミリオン衛生地区の一つとしてAOCリュサック・サン・テミリオンがあります。

土壌は粘土石灰質で、力強く、かつ滑らかでしっかりした造りのワインを生み出します。
栽培面積は1545ha、大半は家族経営の醸造所が占め、10ha程の小規模なものが多いのが特徴です。

ブドウ品種は主要品種としてはメルローを中心に、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、マルベック。補助品種はカルメネール、プティ・ヴェルドが認められていますが、補助品種だけでワインを造ることはできません。

ミシェル・ロラン

ミシェル・ロラン、醸造コンサルタントとしてはかなり有名な方ですね。
世界中の数多くのワイナリーをコンサルタントしており、彼が手掛けたワインを
ロバート・パーカーJrが高得点をつけ、人気に火が付くという。

30万、40万といった値がつくシャトー・ル・パンなどはその最たるものですね。
まあ、高すぎて飲む機会はありませんが(笑)。

ミシェル・ロランのワインで、一番記憶に残っているのは、漫画「神の雫」で一世を風靡したシャトー・モン・ペラですね。
3,000円しないワインが、1級シャトーのマルゴーやラフィット、カリフォルニアのオーパス・ワンなどに勝ったみたいな触れ込み、そりゃ一度は試したくなりますよね。

初めて飲んだのは2006年ヴィンテージでしたが、確かにお値段以上の香りと柔らかさがあり、一口飲んで美味しいと感じました。その後もいくつかヴィンテージを試しましたね。
グラン・クリュの味わいはありませんが、家飲みとしては重宝します。

ミシェル・ロランはメルローの魔術師と言われてるとおり、果実味と柔らかさをもち早くから楽しめるメルローを得意としています。「15年待ってワインを飲むのはコレクターだけ。」という彼の言葉は、すごく的を得てる気もするけれど、少しビジネスライクな気がしないでもない。

早くから飲めて美味しければ、ワインが早く売れるので、生産者にとっても、コンサルタントにとっても一番いいですからね。

プリムールという先物取引があるとは言え、造られてからキャッシュになるまで何年もかかるなんて、経営としてはあまりよろしくない。切実な生産者の現場の声もあるのかも知れません。

ただ、よく言われるのはどれもこれも同じような味わいで・・・、という話。
あまり熟成させても変化に乏しいとの意見もあり、まあ、そのあたりはそういう方向性が出た
ワインなので、仕方がないのかなと。

今回のワインは、エチケットの一番下にミシェル・ロランの文字があるとおり、コンサルタントだけでなく、所有もしているようです。

モン・ペラとは違う味がするのでしょうか?

香りは良い感じも、アタックから線が細い

メルロー80%、カベルネ・フラン20%。
平均樹齢は20年。
リュット・レゾネで手摘み、タンクはステンレスタンクとのこと。

色はしっかり濃い目のルビーレッド、メルローの良い香りがします。
スワリングすると、更に香りは甘やかに広がり期待がふくらみます。

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飲んでみると、意外なほどに果実味を感じません。
香りもよく、甘い果実味を想像していたので、ちょっと拍子抜けな感じです。

モン・ペラの様な青っぽさはあまり感じませんでしたが、
果実味が前面に出てない感じなので、なんだか物足りない。

時間の経過と共にすこしずつ開き始めて、甘味も若干でてきましたが、
思ったよりもクラシカルというか、スーと小寒い控えめな印象でした。

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料理はトンテキと合わせましたが、控えめな分マッチはしていました。
料理のうま味をパワーに変えてといったところでしょうか。

香りの割には、痩せて見えた今回のラ・グランド・クロット 2012。
もうちょっとうま味が欲しいなと思った一本でした。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
広島の黒田投手は今シーズン限りで引退ですか。
メジャーから戻ってきて、最後にリーグ優勝して輝かしい最後の花道ですね!
日本ハムは若手の大谷投手が凄い活躍を見せてますが、この若手とベテランの
投げ合い、日本シリーズで見れるんでしょうかね。楽しみです。

【昨日の一日一新】
・時計式ToDo管理付せん

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