生産性を意識していないことに気付かせてくれる良書!

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生産性を高めることが、成長するということ。
目からうろこの良書です!

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生産性を上げる手法は、コスト削減だけではない。

「生産性」という言葉、デスクワーク中心の事務系の仕事である私達には、
ダイレクトに響きにくい言葉です。

どうしても、「生産性を上げていかないと!」というフレーズを聞くと、
工場などの製造現場が頭に浮かんできます。

真っ先に想像できるのが、大手メーカーから価格の改定に対応するために、
下請けの工場の現場で徹底されるコスト削減策。

無駄を省くことが生産性を上げる唯一無二の手段、
といった雰囲気って、ありますよね。

でも、コスト削減は限界があります。
どんなに頑張ってもゼロにはなりませんし、
仮にゼロになったとしても、そこで打ち止めです。

そこで注目しなければならないのが、「付加価値の向上」です。
ただ、この「付加価値の向上」というのも、言い古されている感があります。

それは、恐らく付加価値の向上を目指す必要があることは認識していても、
実際に付加価値を向上させることが、容易ではないからのような気がします。

付加価値を上げるキーワードは「改善」と「革新」

付加価値を上げるためには、モノ、サービス、仕事の受け手側に対して、
以前よりも納得する何かを感じてもらわなければなりません。

つまり今までと同じことをしていたのでは、
いつまでたっても生産性は向上しません。

いままでの既存の存在を、改善し、また革新的なモノや事の
投入することによって、初めて生産性が上がる可能性が出てきます。

ただし、一度定まった仕事のやり方や、方法、
これらを見直すには大きなパワーが必要です。
生産性を意識することなく、目の前の大量の業務をこなす仕事のやり方をしていては、
そんなパワーを見出すことは不可能に違いありません。

生産性が変わらず(ましてや落ちているにも関わらず)、
付加価値向上の号令を上げているだけでは、
いつまで経っても変わらぬ現場が存在し続けるだけなのです。

改善や革新に取り組む実践力が必要ですし、
実践するためには、効果のある改善や革新を選別、選定する時間も必要です。

生産性を意識することなしには、
その実践にいたるまでの時間や労力をプールすることすら難しいはずです。

量で事を片付けない、常に”質”を意識することで生産性を高める

仕事が忙しくなると、体力勝負で時間をかけてなんとか解決する
術を選択しがちです(会計事務所の繁忙期などは、その再たるものです。)。

大量の仕事に、大量のコスト、大量の人、大量の時間を費やしていては、
仕事をこなすことができても、そこには疲弊が待っているだけです。

量で解決しようとすると、生産性はなおざりになってしまいます。
”量で解決する術を選び続けている間は、成長していない”
と言っても過言ではないのだと思います。

私達の業務でも、ルーティンワークとして変わらないものがあります。
記帳代行、毎月の監査訪問、決算予測、決算業務。

決算を組むのに必要な作業ではありますが、
この作業に係る術を改善しないと、生産性は変わらないことになります。

一昔前の手書きの時代からすれば、今は税務会計ソフトが
業務効率を各段にアップさせています。
ただし、今ではそれは当たり前の時代です。

更なる生産性アップのために、クラウド会計や
ネットバンク等のデータ取込、エクセル活用、ネット活用等、
改善、革新のメスを入れるところは、山ほどあるな、
というのが実感です。

まとめ

生産性は、もの作りの製造現場の話ではないことを痛感します。
日々頑張って仕事に取り組んでいても、生産性をなおざりにしていては、
報われる部分が少ないんじゃないでしょうか。

せっかく頑張るのであれば、成果を上げたいし、イイ仕事をしたいですよね!
そのためには、生産性を意識する他はありません。

「生産性を意識すると、クリエイティブな仕事ができない。」
との論調がある旨の話が、本書にも出てきます。
最初は、「そう、そう。」と思って読んでいました。

でも、実際に生産性を意識せずダラダラ仕事をこなして追われている人に、
クリエイティブな発想を産み出す時間があるでしょうか?
答えはノーですよね。

生産性を高めて得ることができた、時間であったり資金であったりを、
次なる生産性向上のための発想を産み出すために使っていく。
生産性を意識している人こそが、よりクリエイティブになれるのです。

普段の業務をたんたんとこなすだけでは、成長しない。
生産性の重要性を植え付けられた、痛烈な一冊でした。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
書店で見かけた時、「生産性はちょっと違うかな?」
と一瞬思ったんです。
でも、シンプルな装丁は、中身に自信がありそうに感じました。
手にした中身の内容は、目からうろこでした。
意識付けする中で、改善と革新の実践に励みます!!

【昨日の一日一新】
・GRAND KIRIN

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