市場経済、「需要」と「供給」の重要性を意識して、経営に生かす。

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身近な生活の中でも、「需要」と「供給」の様々な事象が転がっています。
自らの経営の中でも、「需要」と「供給」を意識してみましょう。

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需要と供給のバランスの悪さを感じたミニファミコン

昨年、11月10日に発売された任天堂の「ニンテンドークラシックミニ(ミニファミコン)」。昔懐かしの初期のソフトが30本入って、姿形も当時を彷彿とさせるミニフォルム。
当時のファミコンに夢中になった小学生、中学生世代も、今はいい大人です。

ネット大手では予約受付開始日に予約が終了となり、店頭予約も困難を極めた代物。
私も懐かしさのあまり、なんとか店頭で予約して購入しましたが、
手に入ったのは、発売日から1か月程経過した12月前半でした。

定価6,458円(税込)の商品が、ネットでは発売前から1万円を超える価格で
予約を受け付ける店も。需要が供給を大幅に上回る様相を呈していました。

入手して、年末に数回遊びましたが、
今年に入ってからは一度も触れることなく放置(苦笑)。
さすがに、大人になってあまりゆっくりゲームをする時間はないようで・・・。

ふと、思い出したので、もう落ち着いているのかとネットを検索してみましたが、
発売から3か月を経過した今もなお、高値の価格設定が散見されます。

昔と違い、店頭に行かなくてもなんでもネットで購入できる時代。
”近くのお店に在庫がないから手に入る術がない時代”ではないにもかかわらず、
こういうことが起こるんだなぁ、と。

商品の人気もさることながら、供給が追い付かない原因の一つに挙げられるのが、
転売屋さんの買い占め。
もちろん、任天堂の供給コントロールもあるとは思いますが・・・。

いろんな実情を含んでいる「需要」と任天堂の「供給」のバランスの悪さが、
浮き彫りになった出来事でした。

株式投資も需要と供給

経済指標の一つとなる、株式相場の世界。
ここでも需要と供給のバランスが大きなカギを握っています。

株式投資とは、企業価値に投資することに違いありませんが、
企業価値の大きな企業の株を買えば儲かるでしょうか?

そんなことはありませんよね。
トヨタの株を売買しても、利益がでる場合もあるし、損失が出る場合もあるわけです。

では、財務基盤の良好な企業の株を買えば儲かるでしょうか?
私たち税理士は、決算書を読み解くのは慣れていますが、
決して財務基盤の良好な株に投資したからといって、儲けが出るとは限りません。

取引市場で値が動く、いわゆる時価が目に見える株式相場。
安く買って、高く売れば儲けがでる世界。
買いたい人と売りたい人のバランスにより、時価が決まります。

業績の良し悪し、適正な時価とのかい離、
機関投資家と個人投資家の違い等々、様々な要素が絡み合う中、
需要と供給の揺れ動きが、株価の形成に繋がっていくわけです。

需要と供給のバランスを無視した投資では、
なかなかうまくいかないのが株式投資なのではないでしょうか。

目指すべき需要に対して、的確に供給できているか?

事業を経営していく上でも、需要と供給がどのように絡んでいるかを
意識することは欠かせません。

需要の多いものは、供給も多く存在しています。
ライバルが多い世界、価格競争の矢面に立つ世界かも知れません。
その世界に割って入っていくのか、いかないのか?

一方、需要が少ないものは、商売にならない可能性があります。
ただし、競争相手が少ないので、供給することが可能であれば、
狙ってみることも可能だったりするわけです。

これは、事業全体でも考えないといけないですし、
個別の商品やサービスについても出てくるテーマです。

私たちの業界でも、税理士法人化、一人税理士、業種特価、相続特価、
コンサルティング、士業連携、マッチング業務、IT化、低価格路線等々、
多種多様なマーケットやジャンルが存在します。

何が正解で、何が間違いかということではなく、
経営者それぞれの資質、状況によって、
その立ち位置や進むべきベクトルは変わってきます。

また、経営者自身が商品やサービスを供給する側でありながら、
商材を仕入れたり、経費を使う場合には需要者側に立つことも忘れてはいけません。

どの様な需要に対して、ターゲットを絞っていくのか?
供給するための体制作りが構築できているか?

経営に迷いが生じた時には、今一度立ち止まって、
需要と供給の側面から、考えてみるようにしてください。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

【編集後記】
小学生の頃というと、もう30年以上も前の話になります。
冬でも半ズボンで走り回っていた頃、
ファミコンが懐かしくなるのも当然ですね(笑)。

【昨日の一日一新】
・dポイントクラブアプリ

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